Claude MCP:Claudeをコンサルティング業務のワークスペースに接続する

URLを1つ入力するだけで、Claudeを契約、タスク、請求書に接続できます。APIキーもコードも不要です。ウェブ、デスクトップ、Claude Codeでの具体的な手順、最初に尋ねたい5つの質問、Claudeが変更できることとできないことを紹介します。

João Mourinho 16 分で読めます

木曜日の午後。Kestrel LabsのSofiaから、価格調査の進捗を尋ねるメールが届きます。正確に答えるための情報は、タスク一覧、作業時間の記録表、先週のメールのやり取りに散らばっています。返信の下書きを作るためにClaudeを開き、情報を一つずつ貼り付けます。Claudeは、あなたの契約を見たことがないからです。

Claude MCPを使えば、こうした貼り付け作業は不要になります。Model Context Protocol(MCP)により、Claudeは別のアプリケーション内のツールを呼び出し、あなたがまとめた情報ではなく、最新の記録を直接参照できます。このチュートリアルでは、Claudeをコンサルティング業務のワークスペースに接続する方法、最初に尋ねると役立つ質問、そしてClaudeがあなたに代わって変更できることとできないことを説明します。

例として使うのはGoConsです。これは、Mourinho Solutionsが自社のコンサルティングプロジェクトのために開発し、その後ほかのコンサルティング会社にも提供するようになった、契約とプロジェクトのワークスペースです。Claude側の手順は、どのリモートMCPサーバーでも同じです。

 

Claude MCPでできること、できないこと

MCPは、AIアシスタントをデータが存在するシステムに接続するために、Anthropicが2024年11月に導入したオープン標準です [1]。2025年12月、Anthropicはこれを、BlockおよびOpenAIと共同で設立したLinux Foundation傘下の基金であるAgentic AI Foundationに寄贈しました。そのため、単一のベンダーが管理するものではありません [2]。Claudeでは、アドレスを指定して追加するリモートMCPサーバーをカスタムコネクタと呼びます [3]。

接続しても、データベースのコピーがClaudeに渡るわけではありません。質問するたびに、Claudeはサーバーが公開しているツールの中から1つを選びます。たとえば、契約の検索、請求書の一覧取得、タスクの進捗記録です。サーバーはあなたの権限でそのツールを実行し、Claudeは返された情報をもとに回答を作成します。コンサルティング会社にとって重要なのは、次の2点です。

  • 回答には、最後にエクスポートした時点ではなく、その時点のワークスペースの最新情報が反映されます。
  • Claudeができるのは、サーバーが公開している機能のうち、あなたの役割で許可された操作だけです。たとえばGoConsでは、ファイルはウェブアプリでアップロードします。Claude経由でアップロードするツールはありません。

 

始める前に確認する3つのこと

  1. Claudeのプラン。 執筆時点(2026年10月)では、URLで追加するカスタムコネクタはFree、Pro、Max、Team、Enterpriseの各プランで利用でき、Freeではカスタムコネクタを1つ追加できます [3]。
  2. 追加する人。 TeamおよびEnterpriseプランでは、まずオーナーが組織用のコネクタを追加し、その後メンバーが各自のアカウントで接続します [3]。
  3. GoConsのプラン。 MCPサーバーはFreeを含むすべてのGoConsプランに含まれ、月ごとの呼び出し上限があります。執筆時点(2026年10月)では、Freeは500回、Silverは10,000回、Goldは100,000回です。ClaudeがGoConsでツールを1つ実行するたびに1回と数えられるため、3回の情報取得が必要な質問では3回分を消費します。現在の上限は料金ページをご覧ください。

 

Claude MCPの設定手順(ウェブとデスクトップ)

接続に必要なのは、https://gocons.eu/mcpという1つのアドレスだけです。APIキーの作成も、インストールも不要です。

  1. コネクタのページを開きます。 ウェブ版Claudeでは「カスタマイズ > コネクタ」に進みます。デスクトップアプリでは、サイドバーで「カスタマイズ」を選び、次に「コネクタ」を選択します [4]。
  2. コネクタを追加します。 「カスタムコネクタを追加」をクリックし、名前をGoConsにして、https://gocons.eu/mcpを貼り付けます。OAuthのクライアントIDとシークレットは空欄のままにします。ダイアログでClaudeの識別方法を尋ねられた場合は、「Claudeの公開済みIDを使用」を選択したままにしてください。GoConsはこの方法に対応しており、自動クライアント登録は使用しません。「追加」をクリックします [3]。
  3. GoConsにログインします。 ログインが自動で始まらない場合は「接続」をクリックします。ウェブ版では同じタブでGoConsのページが開き、デスクトップアプリではブラウザで開きます [4]。通常のGoConsアカウントでログインし、アクセスを求めているアプリの名前を確認して、「アクセスを許可」をクリックします。
  4. チャットで有効にします。 Claudeに戻ると、「あなたのコネクタ」にGoConsが「接続済み」として表示されます。会話で+メニューを開き、「コネクタ」を選択して、GoConsの切り替えスイッチがオンになっていることを確認します [4]。
  5. ツールの権限を設定します。 Claudeが初めてツールを使うとき、「今回のみ許可」または「常に許可」を求めることがあります [4]。「カスタマイズ > コネクタ > GoCons」では、各ツールを「常に許可」「承認が必要」「ブロック」に設定できます。私のおすすめは、読み取り用ツールを「常に許可」にし、書き込みや削除を行うものはすべて「承認が必要」にすることです。

TeamまたはEnterpriseプランでは、オーナーが「組織設定 > コネクタ」で手順1と2を行います(「追加」、次に「カスタム」、最後に「ウェブ」)。その後、各メンバーが「接続」をクリックし、自分のGoConsアカウントでログインします [3]。ここは重要です。各メンバーがGoConsにアクセスするときに使うのは、必ず自分の役割であり、オーナーの役割ではありません。一度接続すれば、Claudeのモバイルアプリでもコネクタを利用できます [4]。

 

Claude Code

claude.aiで追加したコネクタは、同じClaudeアカウントでログインすればClaude Codeでも利用できます [4]。代わりにターミナルからGoConsを追加する場合は、claude mcp add --transport http gocons https://gocons.eu/mcpを実行し、Claude Code内で/mcpと入力して、goconsを選び、「認証」を選択します。

 

初日に尋ねたい5つの質問

以下の例では、2026年9月29日時点の架空のコンサルティング会社Northbridge Advisoryを使っています。Claudeの表現は会話ごとに変わりますが、事実はGoConsから取得されます。

質問 Claudeの回答
すべての契約の中で、支払期限を過ぎている請求書はどれですか? 1件あります。Oakfield Foodsの「月次アドバイザリー」の2026年8月分の請求書は、税抜EUR 2,500にVAT EUR 575を加えた金額で、支払期限を過ぎており、支払いも入金も記録されていません。それ以前の10か月分、2025年10月から2026年7月までは支払い済みです。
今週、遅延リスクがあるものは何ですか? 「価格見直し」(Kestrel Labs)の「価格感度調査」が「リスクあり」と表示されています。進捗は70%、見積もり24時間のうち18時間を使用し、期限は10月1日です。「調査結果レビュー」の期限はその翌日です。「月次アドバイザリー」(Oakfield Foods)の「ベンダー候補のロングリスト」はすでに期限超過で、進捗は30%、期限は9月25日でした。
まだ開始していない契約はどれで、それぞれどの段階にありますか? 4件あります。「デジタル戦略2027」(Atlas Retail)は「見込み」、「ERP選定」(Meridian Cargo)は「交渉中」、「データ移行」(Vitalis Clinic)は「署名待ち」、「ウェブサイト保守プラン」(Harbour Homes)は10月1日開始の「開始予定」です。
Kestrel LabsのSofiaに送る短い進捗報告の下書きを作ってください。 価格見直し、9月28日の週:競合ベンチマークは、マイルストーンの日付より1日早い9月11日に納品しました。価格感度調査は70%完了しており、期限は10月1日です。10月2日に、皆さまと結果をレビューします。
Oakfield Foodsの8月分の請求書を、今日付で支払い済みにしてください。 変更前に確認します。「月次アドバイザリー」(Oakfield Foods)の2026年8月分の請求書について、「支払日」は空欄で、新しい値は29/09/2026です。変更すると、8月の行は「支払い済み」と表示されます。実行してよろしいですか?

最後の回答は、操作ではなく確認の質問です。あなたが同意するまで何も変更されません。同意した後、ClaudeはGoConsに実際に記録された内容を報告します。

Oakfield Foodsの月額顧問契約「月次アドバイザリー」のGoCons請求スケジュール。支払い済み、期限超過、予定の各月の行を表示
最初の回答の根拠となる請求スケジュール:Oakfield Foodsの「月次アドバイザリー」。各月1行で、税抜EUR 2,500にVAT EUR 575を加えた金額です。2025年10月から2026年7月までは支払い済み、8月は期限超過、9月はまだ請求書が発行されていません。
各タスクの作業時間、進捗、および「予定どおり」「リスクあり」「期限超過」の表示を示すGoConsのタスク一覧
「遅延リスクがあるものは何か」という質問に対してClaudeが参照するタスク一覧。「価格感度調査」は進捗70%で「リスクあり」となっており、見積もり24時間のうち18時間が記録されています。「ベンダー候補のロングリスト」は「期限超過」です。

 

Claudeが変更できることと、それを決める人

私がSISTRADE、その後UNICEFでソフトウェアを購入する側にいたとき、連携機能について最初に確認するのは、何ができるかではありませんでした。誰が、その連携を通じて何を変更できるかでした。Claude MCPでは、その答えを決めるのはGoConsでのあなたの役割です。Claudeがログインした本人より多くの権限を持つことはありません。

GoConsでの役割 Claudeがあなたに代わってできること
管理者 ワークスペース全体の参照。契約の作成、更新、削除、およびライフサイクルの管理(一時停止、再開、更新、終了)。タスク、マイルストーン、フォルダ、ドキュメント、請求書、支払い、請求明細行の作成、更新、削除。クライアントとチームメンバーの招待。
一般ユーザー 契約、タスク、マイルストーン、請求書の参照。自分に割り当てられたタスクの開始、完了、進捗記録。

役割による制限に加え、3つの安全対策があります。GoConsはClaudeに対し、まず対象の項目を読み取り、フィールドの変更前と変更後の値を提示し、変更する前に明示的な同意を待つよう指示します。削除は、項目の名前を示して1件ずつ確認します。さらにClaude自身も、「常に許可」に設定していないツールについては、その都度承認を求めます。

もう1つ、利用範囲に関する制限があります。MCPサーバーはコンサルティング会社のチーム向けです。クライアントが業務の進捗を確認するために、Claudeやその他のAIアカウントを用意する必要はありません。クライアントはブラウザで無料のアカウントを使ってクライアントポータルにログインし、自分の契約、マイルストーン、タスク、作業時間、ドキュメントを確認できます。

 

パートナーから聞かれるセキュリティ上の質問

  • パスワードはどこに送られますか? GoConsだけです。接続には、MCP仕様が認可の基盤としている標準のOAuth 2.1を使用します [5]。gocons.euでログインすると、Claudeが受け取るのはパスワードではなくトークンです。APIキーを作成したり、どこかに貼り付けたりすることはありません。
  • 接続を無効にするにはどうすればよいですか? GoConsの「マイプロフィール」には「接続済みアプリ」が表示されます。接続ごとに1行あり、それぞれに「接続解除」があります。GoConsのパスワードを変更すると、すべてのアシスタントの接続が一度に解除されます。Claude側でも、コネクタの接続解除や削除ができます [4]。
  • プロンプトインジェクションへの対策はありますか? ドキュメントやメール内の文章が、アシスタントの動作を誘導しようとすることがあります。カスタムコネクタについてAnthropicは、信頼できる組織のサーバーだけに接続し、ツールの承認要求を確認し、信頼できるサーバーに限って「常に許可」をクリックするよう推奨しています [3]。書き込み用ツールを「承認が必要」にしておくのは、この助言を実践する方法です。

アシスタントを接続する前に、クライアント業務をどこで管理するかをまだ検討している場合は、クライアントポータルソフトウェアの比較記事で選択肢を紹介しています。

 

よくある質問

Claude MCPは無料で使えますか?

Claude側では、すべてのプランでカスタムコネクタを利用でき、Freeでは1つ利用できます [3]。GoCons側では、MCPサーバーはすべてのプランに含まれています。執筆時点(2026年10月)では、Freeでも月500回の呼び出しを利用できます。

設定に開発者は必要ですか?

いいえ。URLを1つ貼り付け、GoConsにログインして、「アクセスを許可」をクリックするだけです。Claude Codeでは、コマンド1つで設定できます。

ChatGPTやほかのアシスタントでも使えますか?

ChatGPT(開発者モード)、Claude Code、Visual Studio Codeは、同じアドレスに接続します。Cursorにはまだ対応していません。各アシスタントに必要な設定は、GoCons MCPページに記載しています。

先に導入プロジェクトを実施する必要がありますか?

いいえ。アカウントを作成し、契約を追加し、クライアントを招待して、質問できる内容ができたらClaudeを接続してください。GoConsの料金はユーザー単位ではなくコンサルティング会社単位で、クライアントユーザーは無料かつ人数無制限です。

GoConsの利用をやめた場合、データはどうなりますか?

「接続済みアプリ」でClaudeの接続を解除し、その後「自分のデータをダウンロード」を使ってください。Freeを含むすべてのプランで、管理者は、すべての契約、クライアント、チームメンバーをExcelファイルとして、さらに各フォルダ内のすべてのドキュメントを収めた1つのzipファイルを取得できます。

自分の契約で試してみましょう

Claude MCPを評価する最も手早い方法は、よく知っている業務について質問することです。無料のGoConsアカウントを作成し、契約を1つ追加して、上記の手順でClaudeを接続してください。

参考資料

  1. Anthropic、「Model Context Protocolの紹介」、https://www.anthropic.com/news/model-context-protocol(2026年10月閲覧)。
  2. Anthropic、「Model Context Protocolの寄贈とAgentic AI Foundationの設立」、https://www.anthropic.com/news/donating-the-model-context-protocol-and-establishing-of-the-agentic-ai-foundation(2026年10月閲覧)。
  3. Anthropic、「ディレクトリにないコネクタを追加する」、Claudeドキュメント、https://claude.com/docs/connectors/custom/add-unlisted(2026年10月閲覧)。
  4. Anthropic、「コネクタの利用を始める」、Claudeドキュメント、https://claude.com/docs/connectors/getting-started(2026年10月閲覧)。
  5. Model Context Protocol、「認可」、MCP仕様、https://modelcontextprotocol.io/specification/latest/basic/authorization(2026年10月閲覧)。

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João Mourinho
著者について
João Mourinho
創業者

João Mourinho 博士は Mourinho Solutions の創業者兼パートナーとして、プロセス最適化、デジタルトランスフォーメーション、AI分野の取り組みを率いています。さまざまな業界で技術と経営を結びつける、17年以上のグローバルなリーダーシップ経験を持ち、大学教授としても活動し、研究論文を発表しています。産業工学・経営の博士号とコンピュータ工学の修士号を取得しています。

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